みくいち日記

書評、学びのアウトプットの場

「天気の子」って今風の映画だ。~ちょっとだけネタバレあり~

今回は映画「天気の子」を見た感想をタラタラ書いていきます。

 

まぁ一言でいうとタイトルにもある通り、

今風の映画やな。

がぴったり。そう思った理由は2つ。

と、その前にざっくりあらすじ説明すると、主人公の帆高(男)は離島から家出して一人で上京。(家出の理由はよくわからん)まだ高校一年生だから雇ってくれるところはどこにもなく、ネカフェとまったり野宿したり、死にそうになったりしながら、何とか怪しいオカルト系雑誌のライターに就職することに成功。そこから怪しい輩に取材をしていくうちに、どんな雨も上がる晴れ女、陽菜(女)に出会う。そこから、帆高と陽菜、そして陽菜の弟の三人が中心となってストーリーが展開されていく、っていう感じです。

詳しい内容は端折ります。

とりあえず、今風の一つ目の理由行きます。

それは、 上映時間 です。

1.上映時間

本編は114分と、「君の名は」の106分と同様、他の映画と比べるとかなり短いのが特徴です。

これは、

スマホ中毒の若者たちの集中力の無さ、情報を得る際のスピード感がないと飽きてしまう若者の脳

に対応させるため、なんて言われたりしてます。

確かに、スマホでサクサクわからないことがあれば調べられる現代っ子に、ゆっくりとした展開描写は退屈になってしまいそう。

「ゆっくりとした展開の変化も一つの映画の良さだろう!」

と思ったあなた。

確かに、それも一理あります。しかし、現実は「良さ」で片づけられるほどそう甘くありません。新海監督はなんで上映時間を短くしたか。

理由は簡単、

その方が儲かるからです。

現代においてのマス(大多数)は、上記の「集中できない人」なんです。

いくら映画評論家が「いい作品だ!」といっても大多数の人が「???」と思ったら興業収入は見込めません。だから、上映時間を短くすることでターゲットとなるマスの人たちに理解しやすいように設計されているんです。

複線とかちりばめたいけど、難しくしすぎると「面白くない」って言われるんよなー

っていう監督の気持ちが上映時間に表れている感じですね。

 

次に二つ目なんですが、めちゃくちゃ飛んでラストシーンです。

2.最後の選択

ガッツリネタバレします。

最後はハッピーエンドとは言えません。

主人公帆高が迫られる選択は二つ。

A.一人を犠牲にして雨を止める

B.一人を救って雨はそのままにする(一生降りやまない)

いやどんだけすげー雨なんだよ、っていうのは置いておいて、ここの選択肢をわかりやすくすると、

一人を救うか、大勢を救うか

って感じかな。

 

はい、皆さん映画見たことありますよね。

アルマゲドン」で小惑星破壊したときも、「宇宙戦艦ヤマト」で波動砲発射したときもそう。

大抵、上記の選択を強いられた場合、

大勢のために一人犠牲になるのが鉄則。

もう不変の真理と言っていいんじゃないかぐらいの勢いを感じるくらいに。

その一人の犠牲でみんなを救うラストに感動が生まれる、っていうのが今までの映画。

それが、「天気の子」は違うんですよ。

なんてったって、今風の映画ですからね。

主人公は、一人を犠牲にすることを拒み、一生雨が降る選択肢を取ります。

正直、「え、マジ?」って僕は思いました。

犠牲からくる感動はどこに行った?って。これぞ新海マジックですわ。

じゃあこの映画は結局何を伝えたかったのか、分析してみますか。

1.で確認した通り、本映画のターゲットは「若者」です。今の若者ってどんな感じですか?

そうです。

メンタルが以上に弱いんです。

近年のうつ病の発症数や、自殺志望者の数が特にその面を表しています。

だからこそ、その他大勢を救うのではなく、大切な一人を救うというマイノリティの選択が心動かすんです。

みんなのために自分が背負って苦しむのではなく、自らの意志で本当に望むものを選択するという大切さ

これが本作品で一番大切なことです。

 

ね、今風だったでしょ?

 

ちなみに僕はアマゾンプライムで見ました。映画好きなのでまたこういう感じの書きたいと思います。気になった方は是非「天気の子」見てみてください。